アサギマダラ(タテハチョウ科)

 

大型で、アサギ色のまだら模様が入った鮮やかな色調と優雅な飛翔で人気の蝶。

 

      東北~奄美大島。丘陵地~高山でも見られる。又、1千Kmの渡りも確認されている。

 

   花に止まっているのは食事中(吸蜜)で、ヒヨドリバナ、ヨツバヒヨドリ(キク科)などの集合花で良く見られる。

 

   食草はキジョラン(ガガイモ科、つる植物)で、葉に卵を産み付け、孵化後に幼虫は葉を食べ育つ。

 

   *志賀高原での観察場所は、夏、晴れた日、奥志賀より焼額山に向かい両側のお花畑の管理道路(砂利道)を進み、野原を過ぎ林に差し掛かる所から上方。

 


キアゲハ(アゲハチョウ科)

 

 前翅の肩の翅の付け根付近にナミアゲハと違い模様が無い。

 

 北海道~九州に分布

 

 山地に多く、高山帯でも見られ、低温を好む。

 

 吸蜜はアザミ類・ツツジ類など。 

 

 食草はセリ科植物。セリ科のシシウド・シラネニンジン等。


キベリタテハ(タテハチョウ科)

 

 

外縁は黄白色に縁どられ、翅表の地色は濃いブドウ色で外縁に青色班列あり。余り羽ばたかず、林間をゆっくり滑空する。

 

北海道~本州中部の樹林周辺に生息。

 

ミズナラ・ダケカンバの樹液を吸う。 

 

食樹 ダケカンバ・シラカバ・ドロノキ・オオバヤナギ等。


クジャクチョウ(タテハチョウ科)

 

大型で前・後翅にある目玉模様が特徴の蝶です。裏面は黒褐色。

一説では目玉が蛇の目のようで鳥に襲われないよう防御作戦とか。

 

北海道~本州中部で見られ、山地性で高山帯にも飛来する。

 

ヒヨドリバナ・アザミ・マツムシソウ等で吸蜜が見られる。 

 

食草はイラクサ科・クワ科の一部 ・成虫越冬。


ヒョウモンチョウ(タテハチョウ科)

 

翅の表面の模様が哺乳動物のヒョウの模様に似ているところから。

 

志賀高原では、ウラギンヒョウモン・ギンボシヒョウモン・クモガタヒョウモン・コヒョウモン・ミドリヒョウモン・メスグロヒョウモ ン等が確認されている。 

 

種の同定は、表翅・裏翅の模様から判別する。蝶の場合、春型・夏型で色彩が大きく変わる場合があり、雌雄でも大きく変わる場合がある。

  

分布は北海道~本州中部、北海道~本州中部など。種類により若干違う。

 

生息場所は雑木林・草原・渓流沿い・林縁の草地・又、人工的に草刈りする牧草地・スキー場等など。

 

吸蜜はアザミ・クマガイソウ・オカトラノオ・ヒヨドリバナ・シシウド・ウツギ・ノリウツギ・クリ等などで種類により変わる。 

 

食草はスミレ。

 



ミヤマカラスアゲハ(アゲハチョウ科)

 

翅がカラスの濡れ羽色で、光沢のある青黒色に輝き姿を見るとハッとする。

 

 カラスアゲハとの違いは、後翅裏面に白帯がある。又、前翅裏面の外縁に沿った白色帯が狭い。

 

 北海道~屋久島

 

 和名は“深山”を意味するが、山地性とは限らず平地・海岸線にも生息する。高山帯にも飛来し、湿地で集団吸水する姿を見ることが有る。

 

 吸蜜はユリ・タンポポ・クサギ・ツツジ類で見かける。

 食樹はミカン科のキハダ・カラスザンショウ


食草・食樹について

 蝶が幼虫時に餌として食べる植物の事であり、草本・木本がある。

 成虫になると花から吸蜜する。

 親は葉に卵を産み付け、孵化後幼虫は葉から養分を摂取し成長する。

 

 蝶の種類により、特定の植物、数種の限られた植物に産卵する。

 


蝶の食事

 蝶の口器(口の形)はストロー状で吸い込むタイプ。

 飛翔時はストローを丸め、吸蜜時は花の雄しべ付け根の蜜溜まり迄ストローを伸ばし吸蜜する。一部の蝶は樹液の出る場所で吸蜜す

 る。

 

 尚、昆虫の口器が①噛むタイプ②舐めるタイプ③複数のタイプあり。